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試作品製作における塗装・表面処理の必要性

5G時代に不可欠なスマートフォンやタブレットなどの通信機器、移動手段としての自動車、医療を支える精密機械など、世の中には多くの製造品が溢れています。しかし、それらは最初から製品といういわば「完成形」で作られるのではなく、まずは試作品としてモデルが作られたうえで、改良など試行錯誤を経たうえで製品化するのです。

そのため、試作品製作は製品量産において重要な工程であり、世に出る製品を想定した品質レベルで仕上げる必要性があると言えます。それゆえに、試作品製作においても機械そのものの精度はもちろん、塗装や表面処理などの外観や見た目についても丁寧に製作することが求められます。

試作における塗装・表面処理とは

試作品製作における塗装・表面処理の必要性

試作品と聞くと、本物をイメージさせる模型を思い浮かべる方もいるでしょう。もちろん、発泡材などを削るだけで製作され、想定される大きさや形状、デザインの確認を目的とした試作品もあります。しかし、中には本製品と同じ素材を使った本格的な試作品も存在します。

本格的な試作品に関しては、本製品と同程度の精度が求められる場合も少なくありません。そうした場合は大きさや形状、デザインはもちろんのこと、塗装や表面処理に関しても本製品さながらの対応が求められる場合もあります。つまり、試作品段階で精度の高いチェックが必要なケースでは、デザインレビューを正しく行うためにも塗装・表面処理が重要なのです。

現在、世の中に出回っているいずれの製品も最初は試作段階からスタートしています。量産しても問題ないという品質を見極めるうえでも、試作品の精度は重要なジャッジポイントです。塗装・表面処理は、その際に製品化とのイメージのギャップを小さくするうえで役立ちます。

塗装・表面処理の種類

試作品製作における塗装・表面処理の必要性

試作品に本製品さながらの塗装や表面処理を施すことには、さまざまなメリットがあります。たとえば、製品構造の改良を検討できることで生産技術がアップしたり、製作工程において不要な点を洗い出せることで効率化を果たせたりなどが挙げられます。では本製品と同等レベルの試作品を製作する際は、どんな塗装や表面処理を行っているのでしょうか。一般的な方法を紹介します。

めっき 試作品の表面を美しく装飾し、さらには耐食性や電気特性を向上させるために表面に金属や合金を成膜させる技術が「めっき」です。見た目と機能性の向上の両面において重要な処置になります。
塗装 試作品の表面に塗料を塗ることで塗膜を施す処理方法です。防錆・防食のために行います。吹き付け塗装、静電塗装、電着塗装、粉体塗装などさまざまな手法が用いられています。
アルマイト 自然腐食などから試作品の表面を守るために、人工的に酸化アルミニウム被膜を施す処理方法です。耐食性、耐摩耗性を高めることが期待できます。
シボ加工 試作品の表面に細かい凹凸の模様を付ける金属微細加工法の1つです。表面にパターンを作ることでツヤ消しや滑り止めなどの質感を表現することで、高級感を演出します。
ホットスタンプ 加圧、加熱によって金属調の文字、絵柄などを試作品に転写させる加工法です。溶剤などを使わずに印刷できる点がメリットであり、ロゴ入れなどに活用されます。
レーザーマーキング 試作品にレーザー光を照射することで表面を加工する処理方法です。表面を溶かす、剥離させる、酸化させる、削る、変色させるなどさまざまな処理を施すことで、品名やロゴ、文字入れなどを実現して本製品のような仕上がりに近づけます。
研磨 試作品の表面を丁寧に削ることで、滑らかで光沢のある仕上がりにする処理方法です。試作品製作の仕上げ段階であり、手触りなども踏まえた本製品に近い仕上がりを実現します。

医療用プラスチック、医療機器、樹脂製品の試作品製作はアートウインズにご相談ください

アートウインズでは、試作品においても丁寧な塗装・表面処理も承っています。ツヤ・色(グレーの濃度)などを細かく指定できる独自のヒアリングシートを活用しているので、プロトタイプとはとても思えない品質を提供します。

上記で紹介したように、さまざまな塗装・表面処理に対応しているので、お客様の要望に的確にお答えすることが可能です。小ロットの塗装はもちろん、試作品における塗装にも対応しているので、ご要望ありましたらぜひご相談ください。医療用プラスチック、医療機器、樹脂製品の試作品製作はアートウインズまで。